家計管理のゴールは、
「毎日がんばって管理すること」ではなく、仕組みが勝手に資産を積み上げてくれる状態です。
第1章〜第9章までで、あさねこ家のQGS(固定費・変動費・自己投資・貯蓄投資)と、
特別費・生活防衛資金・NISA/iDeCo・給与日の自動フローまで一通り整えてきました。
この最終章では、その仕組みがちゃんと動いているかを、
月に1度・10分だけ確認する「王様の会議(=月次レビュー)」としてまとめていきます。
① 給与日の月次レビューとは?
あさねこ家の月次レビューは、難しい分析や反省会ではありません。
給与日〜月末にかけて
「お金のレールの上をちゃんと走れたか?」を3つの視点で確認するだけです。
- メイン口座の終値(その月のゴール地点)はどうだったか?
- 特別費の積立と残高は、年間計画どおり動いているか?
- 手取り収入の25%を、ちゃんと貯蓄投資に回せているか?
リクルド(旅する書庫番)毎日細かく家計簿をつけるよりも、
月に一度「レールから外れてないか?」を見る方がラクだし続きやすいよね。
② メイン口座の終値を確認する
まず最初に見るのは、メイン口座(auじぶん銀行)の終値です。
あさねこ家では、
- 給料日直後に固定費・特別費・貯蓄投資を先に逃がす
- 残りで1か月の変動費+自己投資をまかなう
というフローにしているので、
月末〜翌給与日前のメイン口座残高が「その月の成績表」になります。
- 理想:±0〜ちょっと余るくらい
→ 仕組みどおり使えていて、ムダ遣いも大きくない状態。 - 大きくマイナス
→ 一時的な出費か? それともレールそのものがキツすぎるか? 原因をメモしておく。 - いつも大きく余る
→ 仕組みの数字を安全側に振り過ぎている可能性。投資額UPや特別費増額も検討余地あり。
ここでは答えを出し切る必要はありません。
「なぜこうなったか?」をひとことメモに残しておくことが、次の改善につながります。
③ 特別費と“安心ライン”を確認する
次に確認するのが、特別費口座(妻名義のauじぶん銀行)です。
車検・帰省・家電・レジャー・冠婚葬祭など、年単位で発生するイベント費が、
年間計画どおり積み立てられているか?をチェックします。
- 今月いくら積み立てられたか
- 直近3〜6か月で大きなイベント予定がないか
- 特別費残高が「不安なく過ごせるライン」を割っていないか
特別費が足りない状態で投資額だけ増やしていくと、
いざイベントが来たときに「NISAを崩さないといけない」という本末転倒な事態になりがちです。
ミケ(仕組み職人)いざという時に慌てないための“クッション”が特別費ですニャ。
ここをケチると、せっかくの投資を崩すハメになるニャ。
④ 貯蓄投資25%が守れているかチェック
QGSの基本は、手取り収入を次の4つに分けることでした。
- 固定費:25%
- 変動費:25%
- 自己投資:25%
- 貯蓄投資:25%
月次レビューでは、深い運用分析は行いません。
「手取りの25%を、ちゃんと未来の自分に渡せているか?」だけを確認します。
- NISA/iDeCoの積立額が計画どおりか
- ボーナス月など、臨時収入も含めて年ベースで25%を確保できそうか
- 生活が苦しくなっていないか(=今のレールが現実的かどうか)
個別の銘柄やチャートは、月1の王様会議では深追いしません。
家計管理の役割は、「未来に渡すお金を25%キープできているか?」のチェックに絞ります。
⑤ 給与日の自動フローチェックシートの使い方
ここまでの3つの視点を、1枚にギュッとまとめたのが専用シートです。
印刷してペン1本あれば、その場で王様会議が完結します。
シートのチェック項目は、たったこれだけです。
- ① メイン口座の終値確認
- ② 特別費の積立状況のチェック
- ③ 貯蓄投資25%の確保(Yes / No)
下半分は、「✨ひとことメモ」欄として自由に使えます。
例)今月の反省/来月の目標/特別費のイベントメモ/気づいたこと など。
⑥ 王様の会議(10分ルーティン)の流れ
あさねこ家の「王様の会議」は、次の流れで10分ほどで終わります。
- Zaimを更新して、1か月の入出金をざっと眺める
- メイン口座の残高を確認し、①のチェック欄に記入
- 特別費口座の残高と、直近イベント予定を確認して②を記入
- 貯蓄投資額が手取り25%になっているかをざっくり確認し、③を記入
- 「ひとことメモ」に、気づき・来月の一言目標を書き込む
かっちりした会議資料は必要ありません。
「今月はどうだった? 来月はどうする?」を、夫婦で数分話せれば十分です。
⑦ 習慣化のコツ ─ 同じ“時間・場所・やり方”で固定する
- 時間を決める:「給与日〜3日以内の朝」「月末の夜」など、毎月同じタイミングで。
- 場所を決める:ダイニングテーブル or 書斎など、“王様の会議”専用の場所を決める。
- 道具を決める:ペン1本+チェックシート+家計アプリ(Zaim)だけに絞る。
「なんとなく時間ができたらやる」だと、忙しい月にすぐ飛びます。
「この日・この時間になったら自動的にやる」くらいまで決めておくと、
仕組みと同じく、レビューも生活の一部になっていきます。
白猫ミーナ完璧な振り返りじゃなくてOKニャ。
シートの一番上にチェックが付くだけでも、何もしないよりずっと前進ニャ✨
⑧ QGSシリーズの終わり=スタートライン
これで、あさねこ家のQGSシリーズ(第1章〜第10章)は一通り完走です。
ここまで読み進めてくれた時点で、家計の“設計図”はほぼ完成しています。
- 収入を4つに分けるQGSの考え方
- 固定費・変動費・自己投資・特別費・防衛資金の設計
- NISA/iDeCoを使った未来の支出準備
- 給与日の自動フローと、月に一度の王様会議
あとは、このレールの上を淡々と走り続けるだけです。
完璧を目指すよりも、7割くらいの出来でもいいから、
「とりあえず回し続ける」ことを最優先にしていきましょう。
アサネコ王国の王様(=未来の自分)が、きっと数年後にニッコリ笑ってくれるはずです。
🔥 お金の焚き火トーク
🏰 あなたはいま:第10章「月次レビュー|1日10分で“王様の会議”」を読んでいます。
📚 「王様の間(家計・資産)」QGSシリーズ


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