キッチンの蛇口・シンク下の水漏れ|最初の一手は漏れ方で変わる|止める・使わない・慌てない
キッチンの蛇口やシンク下の水漏れに気づいた方へ。最初にすることは、漏れ方で変わります。水漏れの電話を受け、現場に駆けつけていた設備屋が、電話で実際に分けていた案内と、メーカーの案内をもとに、最初の一手から、相談先へ伝えることまでを整理します。

先に結論
- 最初の一手は、漏れ方で変わります
- シンク下が水浸しのとき、使っていないのにシンク下で水が垂れ続けているとき、レバーを閉めても水が出続けるときは、家全体の水道の元栓を閉めます。元栓が見つからなければ、シンク下の止水栓を閉めます(固いときは無理に回しません)
- 使うと漏れるときは、その蛇口を使わないようにします。ほかの水まわりは使えます
- 本体からのにじみや、蛇口の先からのポタポタで、シンク下が濡れていないときは、慌てて止めなくてかまいません。蛇口はふだんどおり使えます
- 次に、どこが濡れているかを見ます。蛇口の先、蛇口の本体、シンク下、床の4つです
- 濡れている場所が、漏れている場所とは限りません。原因は決めつけずに、見たことをそのまま相談先へ伝えます
- 賃貸なら、まず管理会社や大家さんに連絡します
この記事で扱わないこと
- 部品の交換手順や、詰まりの直し方
- 修理費用の相場
- 修理か交換かの判断(別の記事にまとめています)
蛇口の先から水がポタポタ落ちている。シンク下の扉を開けたら、底が濡れていた。気づいたときは、慌てると思います。水を止めたほうがいいのか、自分で直せるのか、どこが悪いのか。分からないことが、一度に出てきます。全部を、いま決めなくてかまいません。先に決めるのは、最初の一手だけです。
最初にすることは、漏れ方で変わります。シンク下が水浸しなら、家全体の水道の元栓を閉める。使うと漏れるなら、その蛇口を使わない。にじみやポタポタで、シンク下が濡れていなければ、慌てて止めなくてかまいません。
そのうえで、どこが濡れているかを見て、見たことを相談先へ伝えます。どこが濡れているかで、確かめる所はある程度しぼれます。ただ、場所だけで原因は決まりません。
私は設備屋として、水道修理の会社で修理を、家電量販店で交換工事を担当していました。水道修理の会社では、水漏れや詰まりの現場に駆けつけ、その場で修理も交換もできるように準備していました。ただ、持っていけるのは、よく故障する部位の部材だけです。部材を発注して、後日あらためて修理することもありました。
この記事で決めたいのは、漏れ方に合った最初の一手を選び、どこが濡れているかを見て、相談先へ伝えられるところまでです。直すか替えるかは、ここでは決めません。
最初の一手は、漏れ方で変わる
最初にすることは、漏れ方で変わります。水漏れの電話では、漏れ方を聞いて、最初にしてもらうことを分けていました。
| 漏れ方 | 電話でしてもらっていたこと |
|---|---|
| シンク下が水浸し | 家全体の水道の元栓を閉める |
| 使っていないのに、シンク下で水が垂れ続けている | 家全体の水道の元栓を閉める |
| レバーを閉めても、蛇口の先から水が出続けて止まらない | 家全体の水道の元栓を閉める |
| 使ったときに漏れる(例:使うとシャワーホースから漏れる) | その蛇口を使わない。ほかの水まわりは使える |
| 本体からにじむ、蛇口の先からポタポタ落ちる(シンク下は濡れていない) | 慌てて止めず、そのまま相談を待つ。蛇口はふだんどおり使える |
止水栓より先に、元栓を勧めていた理由
水漏れのときは、シンク下の止水栓で水を止める、という案内もあります。どちらも、水を止めるための案内です。違うのは、どこを先に閉めるかです。そのうえで、私は電話では、止水栓よりも先に、家全体の水道の元栓を閉めるよう勧めていました。止水栓は、回したときに折れるおそれがあるからです。
LIXILも、止水栓が固くて回らないときは、無理に回さず、家全体の水道の元栓を閉めるよう案内しています。
すでにシンク下の止水栓を閉めて、漏れが止まっているなら、そのままでかまいません。閉めても漏れが続くときは、家全体の水道の元栓を閉めます。
元栓を閉めると、家じゅうの水が止まります。
パナソニックは、同社のエコキュートとつながっている水栓について、「給水元栓」を閉じていてもお湯が出てくることがあると案内しています。止水したあとも、お湯が止まったことを確かめるまでは、つなぎ目を外さないでください。
元栓の場所と、見つからないとき
元栓の場所が分からない方には、「水道メーターのあたり」と伝えると、分かる方もいました。ただ、元栓は、プロでもなかなか見つけられないことがあります。見つからなくても、探し方が足りないとは限りません。家の前の道路に止水栓のふたがあれば、元栓はその近くにあることが多いと感じていました。
道路のふたは、開けたり、中を回したりせず、目印にします。
元栓が見つからない方には、電話では、シンク下の止水栓を閉めてもらっていました。お湯と水で止水栓が分かれていることもあります。分かれているときは、両方とも閉めます。LIXILも、製品の取扱説明書で、お湯側と水側の両方の止水栓を閉めるよう案内しています。
止水栓が固くて回らないときは、無理に回さないでください(LIXILの案内)。それでも水を止められないときは、そのことも相談先に伝えます。
使ったときに漏れるなら、その蛇口を使わない
使うとシャワーホースから漏れるなど、使っているときに漏れるのに気づいたなら、その蛇口を使わないようにしてもらっていました。元栓を閉めなくても、ほかの水まわりは使えます。
漏れ方を確かめるために、わざわざ水を出してみる必要はありません。
にじみやポタポタで、シンク下が濡れていないなら
本体からにじんでいる、蛇口の先からポタポタ落ちる。それだけで、シンク下が濡れていないなら、慌てて止めなくてもかまいません。電話でも、そのまま待ってもらっていました。シンクの上は、もともと濡れてもいい場所だからです。そのあいだ、蛇口はふだんどおり使えます。
慌てなくてよいのは、急いで止めるほどではない、という意味です。直さなくてよいという意味ではありません。どこが濡れているかを見て、相談はしておきます。
シンク下も濡れているなら、表の上の行(水浸し・垂れ続けている)に当てはまるかを見てください。そこまでではない湿りなら、結露のこともあります(「濡れている場所が、漏れている場所とは限らない」の章)。見たことを残して、相談します。
待っているあいだにシンク下が濡れてきたら、そのときに上の表で最初の一手を選び直します。
排水のあたりから漏れているとき
シンク下の排水トラップや排水ホースのあたりから漏れているようなら、シンクに水を流すのも控えます。LIXILは、排水ホースから水が漏れるときは、使うのを控えるよう案内しています。
元栓を閉めるのも、その蛇口を使わないのも、あくまで応急処置です。修理は、品番を控えて、どこが濡れているかとあわせて相談します。相談の前にそろえることは、このあとまとめます。
賃貸なら、まず管理会社へ
賃貸の部屋なら、最初の一手を済ませたら、どう直すかを自分で決める前に、管理会社や大家さんに連絡します。蛇口の品番を把握している場合もあります。伝えることは、このあとの「相談の前にそろえること」と同じです。連絡のために、別に用意し直さなくてかまいません。
どこが濡れているかを見る|電話で最初に聞いていた4つの場所
最初の一手は、前の章のとおりです。そのうえで、どこが濡れているかを見ます。
水漏れの電話を受けたとき、私が最初に聞いていたのは「どこが漏れていますか」でした。答えは、だいたい次の4つのどれかでした。

| 場所 | 見るところ | 相談で伝えること |
|---|---|---|
| ① 蛇口の先(水が出る口)からポタポタ・チョロチョロ落ちる | レバーやハンドルで止めたあと、しばらくして落ちなくなるのか、落ち続けるのか | 落ち方(ポタポタか、チョロチョロか)と、止めても続くか |
| ② 蛇口の本体からにじむ(レバーの下、本体のすき間、パイプの根元) | どのあたりがにじんでいるか。本体がぐらついていないか | にじんでいる位置と、ぐらつきがあるか |
| ③ シンク下が濡れている | ホース、止水栓、管、排水トラップや排水ホースの、どのあたりか | 濡れている位置。写真があれば、それも |
| ④ 床が濡れている | 床だけでは、どこから来たかは分からない。シンク下も濡れていないか | 床が濡れていること。シンク下も濡れているか |
蛇口の中の作りは、種類や品番で違います。メーカーの案内も、機種やタイプごとに分かれています。同じ場所が濡れていても、場所だけで原因は決まりません。
① 蛇口の先から落ちる
シャワー水栓では、レバーやハンドルで水を止めたあとも、しばらく水滴が落ちることがあります。パナソニックは、同社のキッチンのシャワー水栓について、ホースや散水板(シャワーの水が出る、穴のあいた面)に残っていた水が落ちることがあると案内しています。どれくらいで落ちなくなるかは機種で違うため、この記事では時間の目安は書きません。
落ち続けるなら、蛇口の中の部品などを確かめることになります。
中の仕組みは、レバーが1本の蛇口と、ハンドルが2つある蛇口とで違います。たとえばLIXILは、レバーが1本の蛇口で吐水口から水が漏れるとき、カートリッジ(本体の中で水やお湯を出したり止めたりする部品)の故障や劣化が原因のことがあると案内しています。TOTOは、ハンドルが2つある台付きの蛇口で、閉めても吐水口から水が漏れるときの確かめる所として、こま(ハンドルの下で水を止める部品)を挙げています。
パナソニックは、吐水口から水がポタポタ止まらないときの確かめる所として、吐水口まわりのごみ詰まりや、金具の緩み、パッキンなども挙げています。ポタポタ落ちるからといって、どれか一つに決まるわけではありません。
② 蛇口の本体からにじむ
レバーの下や、本体のすき間からにじむときも、確かめる所はいくつかあります。LIXILは、本体のすき間から水が漏れるときの候補として、中のUパッキン(すき間をふさぐ部品)を挙げています。また、レバーが1本の蛇口で、レバーハンドルの下から水が漏れるときは、カートリッジの故障や劣化が原因のことがあると案内しています。
あわせて、本体がぐらついていないかも見ておきます。LIXILは、ぐらついたまま使うと配管に負担がかかり、水漏れにつながる場合があると案内しています。
ただ、ぐらつきと漏れは、別々に確かめます。ぐらついているかどうかは、にじんでいる場所とは分けて、相談のときに伝えます。
③ シンク下が濡れている
シンク下には、蛇口につながるものがいくつか通っています。引き出し式の蛇口のシャワーホース、止水栓、給水・給湯の管、排水トラップや排水ホースです。濡れているのが、どのあたりかを見ます。
シャワーホースは、つなぎ目だけでなく、ホース本体から漏れることもあります(LIXILの案内)。私の現場では、シンク下の止水栓から漏れていたこともありました。
排水トラップや排水ホースのあたりから漏れているようなら、「排水のあたりから漏れているとき」のとおり、シンクに水を流すのを控えます。
④ 床が濡れている
床が濡れているときは、床だけを見ても、水がどこから来たかは分かりません。シンク下の扉を開けて、中も濡れていないか見ておきます。
濡れている場所と、水が来た場所の関係は、次の章で書きます。
濡れている場所が、漏れている場所とは限らない
濡れている場所を見つけても、そこが漏れている場所とは限りません。
水は、管や部品をつたって流れます。私の現場でも、濡れていた場所と、実際に漏れていた場所が違うことがありました。
「水漏れです」と呼ばれて行ってみたら、排水管が詰まって、排水管から水があふれていたこともあります。LIXILは、排水ホースから水が漏れるときは、使うのを控えて点検や修理を依頼するよう案内しています。一時的に漏れが止まっても、そのままにしないように、とも案内しています。
シンク下は、結露で濡れることもあります(LIXILの案内)。
見たことを残しておく
どこから漏れているかを、自分で突き止めなくてもかまいません。相談のために、次のことを残しておきます。
- 止めたなら止めた状態で、使っていないときに、見える範囲の濡れている場所を写真に撮る
- 元栓や止水栓を閉めているなら、拭いたあと、止めているあいだにまた濡れてきたことに気づいたら、その場所と様子も伝える
確かめるために、水を出してみたり、使い続けて様子を見たりする必要はありません。
どこから濡れ始めたのか分からなくても、相談してかまいません。分からないことも、そのまま伝えます。
相談の前にそろえること
水漏れの電話では、どこが濡れているかのほかに、いつから濡れているか、水を止められたかも聞いていました。
次のことがそろっていると、相談先に状況を伝えやすくなります。分からない項目は「分からない」でかまいません。
- どこが濡れているか:蛇口の先、本体、シンク下、床のどれか(分からなければ「分からない」)
- いつから、どんなときに濡れるか:使っているときだけか、止めていても濡れるか
- 最初に何をしたか:元栓を閉めた/止水栓を閉めた/その蛇口を使わないようにした/そのままにしている
- 賃貸か、持ち家か
- 蛇口のメーカーと品番
- 写真:濡れている所と、シンク下の様子
- 排水の様子:流れが悪い、あふれたことがあれば、それも
品番の確かめ方は、蛇口のメーカーと品番を確かめる方法にまとめています。相談の前に撮っておく写真のことは、キッチンの蛇口を交換するとき、先に確認することの「相談する前に、手元で確かめておくこと」でも書いています。
次の一歩
最初の一手を済ませて、見たことがそろったら、次の一歩は、住まいと状況で分かれます。
| いまの状態 | 次の一歩 |
|---|---|
| 賃貸に住んでいる | 管理会社や大家さんに連絡し、そろえたことを伝える |
| 持ち家で、部品の傷みが気になる | 傷んでいるのが、交換できる部品かを確かめる |
| 持ち家で、蛇口の本体を替えることも考えている | 本体を替える前に確かめることを見ておく |
| 自分で部品を替えたい | 品番を確かめて、メーカーの公式の案内で確かめる(手順はこの記事では書きません) |
| 排水が詰まっている、あふれた | 使うのを控えて、相談する |
漏れ方に合った最初の一手が済んでいて(止める必要があるなら止まっていて)、どこが濡れているか(または、分からないこと)が分かり、相談で伝えることがそろっている。ここまで来られたら、この記事の用事は終わりです。原因が分からないままでも、かまいません。そこから先は、相談先と確かめていきます。
よくある質問
- Q1. キッチンの蛇口の下から水漏れしている。どうすればいい?
漏れ方で変わります。シンク下が濡れて、水が垂れ続けていたり、水浸しになっていたりするなら、家全体の水道の元栓を閉めます(見つからなければシンク下の止水栓。固いときは無理に回しません)。蛇口の本体からにじんでいるだけで、シンク下が濡れていないなら、慌てて止めなくてかまいません。最初の一手は「最初の一手は、漏れ方で変わる」の章に、見るところは「どこが濡れているかを見る」の章にまとめています。
- Q2. 修理費用はいくら?
この記事では、相場の金額は書いていません。部品の交換で済むか、本体ごと替えるか、蛇口の品番、漏れている場所で変わるためです。修理か交換かの考え方は修理か交換かの記事に、本体を替える前に確かめることは交換の前に確認することの記事にまとめています。
- Q3. レバー(ハンドル)がゆるい・ぐらつく
レバーのぐらつきと、蛇口の本体のぐらつきは、分けて考えます。本体のぐらつきは、本体を固定しているねじで締め直せるタイプについて、LIXILが対処を案内しています。それ以外のタイプなどは、修理の依頼を案内しています。レバーのぐらつきは、作りが機種ごとに違うので、品番とタイプを確かめて、メーカーの公式の案内で確かめてください。ぐらつきと、にじみや漏れは、別々に確かめて、相談のときに伝えます。
- Q4. ポタポタ・チョロチョロが止まらない
シャワー水栓なら、レバーやハンドルで閉めたあとしばらく落ちる水滴は、ホースや散水板に残っていた水のこともあります(パナソニックの案内)。ポタポタが続いても、シンク下が濡れていなければ、慌てて止めなくてかまいません。電話でも、そのまま待ってもらっていました。レバーを閉めても水が出続けて止まらないときは、家全体の水道の元栓を閉めてもらっていました(見つからなければシンク下の止水栓。固いときは無理に回しません)。どちらの場合も、相談はしておきます。
- Q5. 賃貸で、自分で業者を呼んでいい?
自分で業者を呼ぶ前に、まず管理会社や大家さんに連絡します。蛇口の品番を把握している場合もあります。連絡するときは、「相談の前にそろえること」の内容を伝えます。
現場で何を見てきた人間が書いているのかは、Aboutにまとめています。
参考
- LIXIL「キッチンや洗面台の水栓(蛇口)から水が止まらない」
- パナソニック「【エコキュート】水栓(蛇口・カラン)の修理や交換時に、気を付ける点はありますか?」(FAQ No.99164)
- LIXIL ナビッシュ「ハンズフリーノーマル」WEB取扱説明書
- パナソニック「水栓の止水がよくない・水がポタポタと落ちる(しばらくすると止まる)」
- パナソニック「吐水口から水がポタポタ止まらない」(FAQ No.107468)
- LIXIL「キッチンの水栓の本体部から水が漏れる」
- TOTO「台付2ハンドル混合栓のトラブル解決」
- TOTO「ハンドルを閉めても吐水口から水漏れしている」
- LIXIL「キッチン水栓本体の隙間から水が漏れる」
- LIXIL「キッチンの水栓(蛇口)がぐらつく」
- LIXIL「キッチンの水栓のシャワーホースから水が漏れる」
- LIXIL「キッチンの排水ホースから水が漏れる」
- LIXIL「キッチンのシンク下に結露が発生する」

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