ビルトイン食洗機を浅型から深型に交換する前に|相談に必要な写真と、収納を撤去するときの見どころ

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ビルトイン食洗機を浅型から深型に交換する前に|相談に必要な写真と、収納を撤去するときの見どころ

この記事では、相談の前にそろえておくと話が進めやすいものと、浅型から深型への交換で施工業者が見るところを整理します。全部を自分で判断する必要はありません。分からないところは、分からないまま相談していいのです。

品番を確かめる写真をそろえる分からないところをメモする
食洗機を浅型から深型へ交換する前にそろえる品番・写真・メモの案内

先に結論

  • 相談の前にそろえるのは、今の食洗機の品番・写真・分からなかったところのメモです。
  • 写真は判断の手がかりで、交換できるかどうかを決めるのは施工業者です。
  • 10枚すべてがそろわなくても、相談はできます。

「今の食洗機を深型に替えたい。でも、うちのキッチンで替えられるのか、業者に何を伝えればいいのか分からない」

交換を考え始めたとき、最初に手が止まるのはここではないでしょうか。何を伝えればいいか分からなくても、不思議ではありません。施工する側として私が確かめたい場所には、シンク下の配管や収納の仕切り板など、ふだんの暮らしではあまり意識しない場所も含まれるからです。

私は、水道修理の会社で修理を、家電量販店で交換工事を担当してきました。

私が担当する現場では、浅型から浅型、深型から深型のような同じ形への入れ替えは、お客様から届いた写真で事前に判断する進め方をとっています。形が変わる交換では、写真だけで決めずに現地を確認します。私が現地を見るときは、設置スペースの幅・奥行・高さや、給水・排水の分岐元などを見ます。

私の経験では、施工する側が当日のために知っておきたいことは、下見でも写真でも大きくは変わりません。そこに、浅型から深型のように下の収納を撤去する交換では、「本体を何に固定するか」と「天板を何で支えるか」の確認が加わります。

先に答え:相談前にそろえるのは「品番・写真・分からないところのメモ」

相談の前にそろえるのは、次の3つです。

施工業者には、現地へ下見に来るところも、写真で判断するところもあります。パナソニックの販売店向け資料では、下見で確かめる項目として、キッチンの奥行や高さ、扉と本体の幅、品番、電源や給排水の状況が挙げられています[1]。写真で判断してもらう場合も、伝えたいのはこうした情報です。

私が担当する現場では、同じ形への入れ替えは写真で事前に判断する進め方をとっています。これは私の担当現場での進め方の一例で、どの業者も同じとは限りません。

浅型から深型への交換を考えている場合は、ここに確認が加わります。下の収納を撤去するので、本体の固定先と天板の支えを見る必要が出てくるからです。

収納を撤去するときの見どころ

3つがそろえば、相談は始められます。形の判断や、交換できるかどうかの判断は、そのあと施工業者がします。

品番で、今の食洗機の形を確かめる

浅型と深型は、メーカーや施工事例によって呼び名が違います。

この記事での呼び名 施工事例やメーカーで見かける呼び名
浅型 ミドル(リンナイでは「標準タイプ」)
深型 ディープ

食洗機の交換事例で「ミドル→ディープ」と書かれていたら、浅型から深型への交換のことです。

今の食洗機の形をいちばん確かに伝えられるのは、品番です。品番は、本体に付いている銘板(製品ラベル)に書かれています。銘板の場所は機種によって違います。見つからなければ、「銘板が見つからない」とメモしておけば相談はできます。

見た目で決めにくい理由もあります。扉が大きく見えても、本体は浅型ということがあるからです[1]。扉の大きさだけで深型と判断すると、相談の前提がずれてしまいます。

見た目では見分けにくいものなので、迷うのは無理もありません。

浅型か深型かを、自分で決める必要はありません。品番を渡せば、施工業者やメーカーの側で照らし合わせられます。

相談前の写真チェックリスト

この記事でいちばん使ってほしいのが、この一覧です。施工する側が事前に見ておきたい場所を、相談のときに渡せる写真に置き換えました。

撮る前に、安全のための約束

  • 撮るために、本体・側板・ねじ・点検口などを外さない。
  • コンセント・配管・ホースに触れない。
  • 普段開けている扉や引き出しを開ける範囲にとどめる。暗いところはライトを使う。
  • 濡れた手で電源まわりに近づかない。
  • 撮れないところは撮らずに、「判別できない」とメモする。
食洗機の交換相談に使う写真①〜⑩の撮影対象を示す模式図
撮影対象の模式図です。普段開ける扉や引き出しから見える範囲で撮り、撮れないところは「判別できない」と伝えてください。画像を押すと拡大できます。
写真 撮り方 分かること 写真だけでは言えないこと
①銘板(品番) 文字が読める距離まで寄って撮る 製品仕様との照合 現場の有効寸法、固定の状態
②食洗機の正面 扉と下の収納が入るように撮る 扉・操作部・下の収納の見え方 浅型か深型かの確定
③キッチン全体 食洗機・シンク・コンロ・キッチンの端が入るよう、引いて撮る 端かどうか、シンク・加熱機器との位置関係 内部の支えの構造
④下の収納とその左右(浅型の場合) 普段開けている扉・引き出しを開け、左右の境目が見えるように撮る 撤去の対象になりそうな収納の位置 側板を共用しているか、隠れた固定箇所
⑤仕切り板の境目 板の端や継ぎ目が見えれば、寄りの写真と、位置が分かる少し引いた写真の2枚を撮る 別々の板の可能性 構造上の側板か、固定先として使えるか
⑥シンク下 扉を開けて、見える範囲の配管が入るように撮る 見える配管の位置 隠れた配管の干渉、接続の状態
⑦寸法 メジャーを当て、どこからどこを測ったか分かるように撮る 測った位置と値 隠れた配管による干渉
⑧キッチンのメーカー・品番(分かれば) ラベルなどを撮る キッチン側の資料との照合 施工時の変更や経年の状態
⑨食洗機と下の収納の足元(けこみ) 床と収納の境目が入るように撮る 足元の納まり 撤去できるかどうか(判定は施工側)
⑩食洗機の前の通路 扉を引き出す方向から、通路の幅が分かるように撮る 扉を引き出すスペース、手前にあるもの 新しい機種の扉の動きと干渉しないか

この表は、パナソニックの施工前確認資料の確認項目から整理した相談用の考え方です。メーカーが決めた写真の判定基準ではありません。

10枚すべてがそろわなくても、相談はできます。撮れなかった写真、写したけれど何が写っているか分からない写真は、「判別できない」と添えて渡してください。「判別できない」と書くのは、施工する側に手間をかけさせることではありません。分からないところを分からないまま伝えてもらうほうが、施工する側は確かめるべき場所を絞れます。

写真で事前に判断した入れ替えで、私が当日現場に行って、写真と違っていたことはありません。とはいえ、これは私の経験の範囲の話です。写真は判断の手がかりで、交換できるかどうかを決めるのは施工業者です。

同じ形への交換でも、確かめることがある

浅型から浅型、深型から深型のような入れ替えでも、確かめることはあります。ここでは、取り付けの部材、電源、奥行の3つを取り上げます。

取り付けの部材 今の機種と新しい機種で、台枠などの施工条件が同じとは限りません[2]。同じ深型どうしの入れ替えでも、施工の手順が変わることがあります。

電源 新しい機種の電源条件(電圧・専用回路・アース・コンセント)に今の設備が合っているかは、施工側が確かめます。条件はメーカーや機種ごとに違います[3]。国内メーカーの古い機種にも、200V仕様のものがありました[4]。メーカーの案内に電源工事についての記載があっても、それはそのメーカー・その機種での条件です。

私が担当した既設交換で、専用回路の工事が必要になったことはありません。これは私の担当範囲での経験です。

奥行 天板の奥行と、食洗機を入れる空間の奥行は別の寸法です。天板が同じに見えても、中の空間や配管の位置によって、選べる機種が変わることがあります[1][3]。

3つとも、読者が自分で測って判定するものではありません。品番と写真があれば、施工業者が照らし合わせます。「同じ形だから何も変わらない」と決めつけず、相談の材料をそろえておけば十分です。

浅型から深型へ。下の収納を撤去するときの見どころ

ここからが、浅型から深型への交換で確認が増える部分です。

施工業者が見るのは、「本体を何に固定するか」と「天板を何で支えるか」の2つです。これを読者が判定する必要はありません。施工業者から説明を受けたときに、何の話をしているのか分かるようにしておくための章です。

下の収納を撤去すると、何が変わるか

深型は、浅型の下にある収納の場所も使って設置します。そのため、浅型から深型への交換では、下の収納の撤去が前提になります[1]。

撤去する収納は、隣のキャビネットの側板や天板の裏などに固定されていることがあります[5]。キャビネットの側板には、天板を支える役目もあります[6]。収納を撤去するときは、その板がどんな役目をしていたかも合わせて見ることになります。

浅型食洗機と下の収納がある交換前と、深型食洗機を設置した交換後の実写真の比較
筆者が担当した浅型から深型への交換例です。この現場では、下台の撤去で450mmを確保できました。必要な工事はキッチンの構造によって異なります。

仕切り板は「それぞれ別の板」か

私が担当してきた現場では、下の収納と、隣のシンク下・コンロ下との間の仕切り板が、それぞれ別の板になっていることが多くありました。この場合、収納側の板を外しても、隣の板は残ります。

パナソニックの施工資料にも、撤去する収納と隣のキャビネットが、それぞれ別の側板を持つ構造が示されています[6]。

一方で、1枚の板を両側で共用している構造もあります。

写真で板が2枚に見えても、それだけで撤去できる、深型が入るということにはなりません。1枚に見えても、共用しているとは限りません。ここは写真を渡して、施工業者に見てもらう部分です。

収納と隣のキャビネットがそれぞれ別の側板を持つ構造と、1枚の側板を共用する構造の比較模式図
側板の構造を示す模式図です。板の見え方だけで、収納の撤去や深型への交換ができるかは決まりません。

残った板は固定先になる。ただし条件がある

隣の板が残る場合、その板を新しい食洗機の台枠の固定先にする施工があります[7]。

どう固定するか、転倒や前ずれを防ぐ金具をどう付けるかは、パナソニックの資料では、機種や設置する場所の構成ごとに示されています[8][7]。

板が固定先として使えるかどうかは、読者が判定するものではありません。施工業者が、新しい機種の指定と現場の板を見て決める部分です。

板が残らない・共用しているとき

隣の板が残らない場合や、1枚の板を共用している場合は、固定の方法と天板の支えが相談事項になります[5][9][10][11]。

床に固定するなどの方法がとられることもありますが、その条件はメーカーや機種ごとに決められています。どの方法になるかは、施工業者が新しい機種の資料と現場を見て判断します。

もう一つ知っておきたいのは、食洗機を設置しても、それだけで天板の支えになるとは限らないことです。収納の撤去で天板の支えを失う場合は、補強を検討することになります[5][10]。浅型から深型への交換なら毎回補強が要る、という意味ではありません。

ここに並べたのは、自分で当てはまるかを見分けるための条件ではありません。施工業者からこの説明を受けたときに、何を確かめている話なのかが分かるようにするためのものです。当てはまるかどうかは、写真や現地を見た施工業者が判断します。

「了承」とは何か

施工業者から「下の収納はなくなります」「補強の部材が付きます」といった説明を受け、了承を求められることがあります。

パナソニックの資料では、壊さなければ撤去できない場合は事前に承諾を得ることと、コンロなど加熱機器の隣のキャビネットを撤去するときは天板の支えを確保することが、別々の注意点として示されています[9]。

この記事では、了承を「収納がなくなる、部材が付くといった仕上がりへの合意」として扱います。固定や天板の支えを省いてよいという意味には受け取りません。了承を求められたときは、固定と天板の支えをどう確保するのかを聞いてかまいません。

ここまでを知っておけば、撤去・補強・固定の説明を受けたときに、何の話をしているのかが分かります。判断するのは施工業者です。読者の役目は、写真と情報を渡して、説明に納得できるまで聞くことです。

次の一歩:メーカーの検索で候補を見て、施工業者に確認する

品番が分かったら、メーカーの公式の検索で、交換の候補になる機種を見ておくと相談の話が具体的になります。

検索で候補が出ても、それだけで設置できるとは限りません。リンナイの設置診断にも、実際の設置には下見が必要と書かれています[14]。候補は相談のときの話の材料にして、設置できるかどうかは施工業者に確かめましょう。この段階で、候補を1つに絞り込む必要はありません。

修理も考えたい方は、下のFAQ「修理と交換、どちらがいい?」へ進んでください。

よくある質問

Q1. 浅型から深型にすると、工事や費用は変わる?

変わることがあります。下の収納の撤去や、天板の補強が要るかどうかで、工事の内容が変わるためです。どこまでの工事になるかは現場によって違います。写真で状況を伝えて、見積もりの内訳で確かめるのが近道です。

Q2. 給水・排水の接続は、自分で外してもいい?

外したり緩めたりせず、今の状態のまま相談してください。写真を撮るときも、接続部やホースには触れないでおきましょう。

どこまでが交換工事に含まれるか、どの作業を誰が行うかは、相談先の施工業者に確認してください。

Q3. 電源の工事は必要?

新しい機種の電源条件に、今の設備が合っているかどうかによります。電圧・専用回路・アース・コンセントの条件はメーカーや機種ごとに違い、国内メーカーの古い機種にも200V仕様のものがありました[4][3]。

私が担当した既設交換で、専用回路の工事が必要になったことはありません。これは私の担当範囲での話なので、必要かどうかは施工業者が新しい機種の条件と照らし合わせて確かめます。

Q4. 修理と交換、どちらがいい?

この記事では、どちらがよいかの結論は出しません。修理を考える場合は、品番を手元に用意して、メーカーの修理窓口で修理できるかを確かめるところから始めると話が早く進みます。交換で進める場合は、この記事の写真チェックリストがそのまま使えます。

まとめ:今日できる小さな一歩

交換の相談に向けて、今日できることは3つです。

  1. 銘板で、今の食洗機の品番を確かめる。
  2. 写真チェックリストに沿って、安全に撮れる範囲で写真を撮る。
  3. 撮れなかったところ、見ても分からなかったところを「判別できない」とメモする。

3つとも、できた範囲で構いません。

浅型か深型か、交換できるかどうか、固定や補強が要るかどうかは、施工業者が判断します。そろえた品番と写真とメモを渡せば、相談は始められます。

分からないところは、分からないまま相談していいのです。

参考資料・出典

  1. パナソニック 買替えの施工前確認ポイント

    p.2–10/パナソニック(販売店向け資料)

  2. パナソニック 買替え施工の手順 ディープ→ディープ

    p.1–2/パナソニック

  3. 三菱 据付説明書(EW-45L1・L3・H1・M3・V1・R2・R3)

    p.6–7、10–11/三菱の該当シリーズ

  4. パナソニック 買替え対応機種(ナショナル/パナソニック)

    p.1–2/NP-5720BW(200V)などの旧機種

  5. パナソニック 買替え施工の手順(独立収納キャビネット撤去)

    p.1–2/パナソニック 45cm

  6. パナソニック 後付け詳細施工例①

    p.1–2、5–6、13–14/パナソニック。後付けの施工例(側板の構造の説明に参照)

  7. パナソニック 買替え施工の手順② ミドル→ディープ

    p.2/パナソニック

  8. パナソニック まるごとQ&A 設置工事 Q19

    p.2–3/パナソニック

  9. パナソニック FAQ キャビネット撤去時の注意点

    ①③④/パナソニック

  10. 三菱 据付説明書(脚ユニットあり)

    p.7、14–16/三菱 EW-45MD1/RD1系

  11. リンナイ 取り替え工事手順 E

    PDF3–4枚目/リンナイ。掲載の自立脚付き機種への交換

  12. パナソニック 食洗機 買替え対応機種検索システム

    パナソニック

  13. リンナイ 取替機種 品番検索

    リンナイ。他社製の既設機も検索対象

  14. リンナイ 設置診断

    リンナイ(取り替え時の注意事項)

  15. 三菱 取替機種検索

    三菱電機

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