はじめに|なぜ良い寝具を使っても回復しない人がいるのか
高い寝具を使っているのに、
「思ったほど回復しない」
「寝たはずなのに疲れが残る」
そんな声を、何度も聞いてきた。
防具屋 第1章では、
シモンズを「回復の象徴装備」
として紹介した。
寝具は確かに強い。けれど、強い装備ほど「前提」が整っていないと力を発揮しにくい。
たとえばRPGでも、伝説の防具を手に入れても、
HPが削れたまま突っ込めば長くは戦えない。
睡眠も似ていて、回復量は「寝具」だけで決まらない。
問題は、装備そのものじゃない。
その装備を使う“前提”が整っているかどうか。
白猫ミーナ頑張れなかった日でも、
ちゃんと立て直せる場所だよ。
防具屋が扱うのは「よく眠れる方法」じゃない。
回復量を最大化するための設計だ。
ここで言う「設計」は、難しい話じゃない。
生活の中で、回復しやすい流れを作ること。
それだけで、同じ睡眠時間でも“朝の感じ”が変わることがある。
なぜ良い寝具だけでは回復しないのか
寝具は、回復のプロセスでいうと
いちばん最後に身につける装備だ。
寝る直前に、いきなりスイッチを切り替えるのは難しい。
日中の疲れ、頭の熱、スマホの刺激、考え事の持ち越し。
それらが残ったままベッドに入ると、回復の伸びしろが減ってしまうことがある。
ありがちな例を並べると、こんな感じ。
- 布団に入る直前までスマホを見て、頭が休まらない
- 仕事や家計、明日の段取りを寝床で考え続ける
- 夜更かしが続いて、就寝が毎日ズレる
- 「寝なきゃ」と焦って、逆に目が冴える
どれも「気合が足りない」じゃない。
前提が崩れているだけだ。
だから防具屋では、
寝具の話を「最初」にはしない
。
ミケ(仕組み職人)そこまでの行動がバラバラだと
回復量は伸びないんだ。
寝具は最後の一押し。
まずは、その一押しが効く状態を作る。
それが「睡眠の前提設計」だ。
防具屋が考える「睡眠の前提設計」とは
防具屋における睡眠の前提設計とは、
寝る“前”の状態を整えること。
ポイントは3つのレイヤー。
「体」「脳」「環境」を、ちょっとずつ“回復モード”へ寄せる。
- 体:一日の緊張がほどけているか(肩・腰・呼吸の浅さなど)
- 脳:考え事を持ち越していないか(明日の心配・反省・モヤモヤ)
- 環境:刺激が強すぎないか(光・音・空気・寝室の落ち着き)
白猫ミーナ「眠れたか」じゃない。
「眠るまで、どう過ごしたか」だよ。
ここで大事なのは、完璧を狙わないこと。
3レイヤーのうち、どれか1つでも整うと、その日の回復の土台が変わることがある。
防具屋は「寝る瞬間」に魔法をかけない。
寝るまでの流れに、小さな仕組みを置く。
それだけで、回復は“ぶれにくく”なる。
同じ6時間でも回復量が違う理由(体感の話)
ここは、医学の話じゃない。
体感の話をする。
同じ6時間寝ても、朝の感じがまったく違う日がある。
- 22時〜4時:肌も疲れも明らかに違う
- 0時〜6時:寝たはずなのに戻らない
リクルド(旅する書庫番)朝の感じが全然違う。
ずっと不思議だった。
この差を、数字で説明するつもりはない。
ただ、体感として「違う日がある」ことは確かで、読者も心当たりがあるはず。
防具屋の仮説はシンプル。
回復は「睡眠時間」だけで決まらない。
その時間帯に入るまでの流れと、踏めた時間帯の質感が影響する。
たとえば、22時に布団へ入れた日は、
夜の余白が確保できていることが多い。
逆に0時になる日は、何かを抱えたまま夜を突っ切っていることが多い。
だから防具屋では、
「何時間寝たか」より、
どんな夜を過ごしたかを見にいく。
朝活と睡眠は対立しない
朝活という言葉は、時々「睡眠を削る行為」に見える。
でも、実際は逆になりやすい。
起床を固定すると、自然と就寝が前倒しされる。
夜の予定が整理され、余計な夜更かしが減る。
- 起床が固定 → 夜の行動が早めに終わる
- 朝に楽しみがある → 夜のダラダラが減る
- 朝の時間が貴重 → 自然と夜に線引きができる
防具屋の朝活は、頑張るための朝活じゃない。
回復を崩さないための生活設計だ。
「早起き=根性」になったら危ない。
でも「起床固定→就寝前倒し」になれば、回復の軸が立つ。
防具屋は、その土台を作る店。
Apple Watchは“回復装置”ではない
ここで、
道具屋 第6章で紹介している Apple Watch
の話をしておく。
防具屋の立場は明確だ。
Apple Watchは、回復を作る道具じゃない。
前提設計が崩れていなかったかを振り返るためのログだ。
数値を信じなくていい。
良し悪しも決めなくていい。
それより「昨日、遅かったな」「寝る直前まで考え事してたな」と、思い出せることが価値になる。
白猫ミーナ昨日を思い出すための
小さなメモみたいなもの。
Apple Watchが残してくれるのは、判断じゃなく“きっかけ”。
防具屋は、そのきっかけを使って、生活の流れを整えていく。
防具屋と道具屋の役割分担
ここで役割を整理しておく。
- 防具屋:回復の思想と前提設計(基礎の設計図)
- 道具屋:継続と振り返りの補助(確認・記録・支援)
防具屋が「回復の土台」を作り、
道具屋が「続ける仕組み」を支える。
Apple Watchは、その間にいる確認係。
次章へ|前提が整ったら、次は「環境」
前提設計ができたら、次に整えるのは寝室環境。
光・音・空気といった要素は、回復を支える「外側の防具」になる。
寝室環境は、頑張りでどうにかする話じゃない。
一度整えると、毎日がラクになるタイプの設計だ。
※ 防具屋 第3章(寝室環境編)は現在準備中。
🔥 防具屋の焚き火トーク
回復がうまくいかなかった夜や、
判断に迷う朝があったら、ここで一度立ち止まってください。
防具屋は、立て直す前提を整える場所です。
-
① 寝れなかった夜に、やらなくていいこと
夜の自己否定を、ここで止める -
② 回復できなかった日は、失敗じゃない
朝の評価グセを、いったん外す -
③ 今日は休む、と決めた日の話
進まない判断も、前進だと知る
焚き火は、答えを出す場所じゃない。
また動ける自分に、戻るための場所。
🛡 あなたはいま: 防具屋シリーズ 第2章「睡眠の前提設計 ─ 回復を決める条件」を読んでいます。
📚 防具屋シリーズ一覧
- 第0章:防具屋とは何か
- 第1章:シモンズベッド
- 第2章:睡眠の前提設計 ─ 回復を決める条件
- 第3章:寝室環境 ─ 回復を邪魔しない空間
- 第4章:ウォーキング ─ 回復行動
- 第5章:寝る前ルーティン ─ 回復の前提設計
- 第6章:頑張りすぎない判断 ─ 休むも勇気


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