夜のアサネコ王国キャンプ場。
パチパチと音を立てる焚き火を囲んで、リクルドとミケが静かに話し始めます。
今日のテーマは、きっと多くの飼い主さんが一度は悩むこの問い。
「ペット保険って、入るべきなのか?」
今日の焚き火トーク:ペット保険に入るべきか?
結論から言うと、どちらが正解・不正解という話ではありません。
「安心料として保険に入る」のか、「仕組みとして積立で備える」のか。
あさねこ家は後者、「毎月4,000円を積み立てて備える」という選択をしています。
あさねこ家がペット保険に入らない理由
1. 人間の生命保険とは仕組みがまったく違うから
ペット保険は「人間の健康保険」とは仕組みが違います。
プランにもよりますが、
補償割合50〜70%(自己負担30〜50%)という形が多く、しかも以下のような制限があります。
- 既往症は対象外になることが多い
- ワクチンや予防接種はそもそも補償対象外
- 高齢になると加入できない、更新できないケースがある
- 年間の支払い上限や、1回あたりの限度額・回数制限がある
「入っておけば全部安心」というより、
『条件が合えば一部サポートしてくれる仕組み』というイメージに近いのが正直なところです。
2. 元が取れないことが多い構造になっているから
ペット保険の保険料は、およそ月1,000〜4,000円が相場。
仮に4,000円で考えると…
- 1年:4,000円 × 12ヶ月 = 48,000円
- 10年:48,000円 × 10年 = 480,000円
- 15年:48,000円 × 15年 = 720,000円
もちろん、途中で大きな手術があれば保険に助けられることもあります。
ただ、「使わなかったらゼロ」というのが保険料の本質です。
3. 対象外や制限を気にするより、積立のほうがシンプルだから
実際に契約条件を見ていくと、こんなポイントを一つひとつ確認しなければなりません。
- この病気は補償対象か?
- 既往症扱いにならないか?
- 年齢制限に引っかからないか?
- 今期の利用回数・上限額は大丈夫か?
あさねこ家は、「そこに頭を使うくらいなら、仕組みで備えておきたい」と考えました。
ペット保険 vs 積立方式の比較表
まずは、数字ベースでざっくり比較してみます。
| 項目 | ペット保険 | 積立方式(あさねこ家) |
|---|---|---|
| 月額 | 1,000〜4,000円 | 4,000円を自分で積立 |
| 年間 | 12,000〜48,000円 | 48,000円 |
| 10年 | 12万〜48万円 | 48万円 |
| 15年 | 18万〜72万円 | 72万円(あさねこ家の基準) |
| 自己負担 | 多くは30〜50%(補償70%など) | 全額だが「積立分」から払う |
| 補償対象 | プランごとに細かく異なる | すべて対象(制限なし) |
| 対象外 | 既往症・特定疾患・予防接種・老齢など | なし |
| 年齢制限 | あり(高齢加入不可など) | なし |
| 回数制限・上限 | 年間上限や1回あたりの限度額あり | なし |
| メリット | 高額治療時に“安心料”として心強い | 必ず手元に資産が残る/自由度が高い |
| デメリット | 元が取れないことが多い | 積立初期は残高が少なく不安になりやすい |
| 向いている人 | とにかく「安心料」を重視したい家庭 | 家計管理や仕組み化が得意な家庭 |
| あさねこ家の選択 | 価値観が合わないため不採用 | 15年で72万円確保の積立方式 |
積立方式の強み:15年で72万円という“守りの砦”
1. 15年で72万円。主要な手術には十分対応できる
毎月4,000円の積立を15年続けると、720,000円。
ざっくりですが、犬・猫の代表的な手術費用はこんなイメージです。
- 胃腸炎・誤食:5〜15万円
- 子宮蓄膿症:10〜25万円
- 尿路結石の手術:8〜20万円
- 骨折手術:15〜40万円
- 腫瘍摘出:10〜35万円
- 椎間板ヘルニア:20〜50万円
- 眼科系(白内障など):20〜40万円
70万円あれば、これらの手術に1〜2回は十分耐えられるラインです。
もちろん症状や病院によって差はありますが、
「いざという時に戦える砦」を作っておける数字だと感じています。
2. 使わなくても“資産”として残る
保険料は、使わなければゼロです。
一方で積立は、病気をしなくてもそのまま家計の資産になるという大きな違いがあります。
リクが健康で長生きしてくれたら、それはそれで最高。
そのときは、老後のゆっくりした生活資金に回せばいいだけです。
3. 保険の「対象外問題」から自由になれる
積立方式なら、こんなことを気にする必要がありません。
- この病気は補償外じゃないか?
- 既往症だからダメと言われないか?
- 年齢制限はクリアしているか?
- もう上限額を使い切っていないか?
「必要な医療を、必要なときに、ためらわず選べる」。
その自由さが、あさねこ家が積立方式を選んだ最大の理由です。
焚き火トーク:リクとリクルドの本音
ここからは、アサネコ王国キャンプ場の夜。
焚き火を囲んで話す、リクとリクルドの会話として読んでみてください。
案内人リク「今日は…ちょっと聞きたいことがあるんだにゃ。
ペット保険って、どうしてあさねこ家は入らなかったの?」
リクルド(旅する書庫番)「そうだね…。理由はいろいろあるんだけど、
一番大きいのは “仕組みで守りたい” って気持ちかな。」
「ペット保険は、補償に限度があるし、
病気によっては対象外もある。
毎月払っても“元が取れないことの方が多い”。」
ミケ(仕組み職人)「なるほどです。
ペット保険は月1000〜4000円で、
補償割合は50%とか70%とか。
しかも回数制限や年間上限もありますからね。」
リクルド(旅する書庫番)「だから、積立方式にしたんだ。
月4,000円でも、15年積めば 72万円。」
「70万円あれば、
骨折でも、腫瘍でも、子宮蓄膿症でも、
たいていの手術には耐えられる。
“守るお金” を、自分たちの手で確実に積み上げたいんだ。」
案内人リク(しばらく焚き火を見つめて)
「……そっか。
それってさ………
リクのために用意してくれてるんだよね?」
リクルド(旅する書庫番)「もちろんだよ。
お前が歳をとったときも、
苦しい時も、
“すぐに助けられる状態”を作っておきたい。」
「保険は使わなければゼロになるけど、
積立は“必ず残る”からね。
それが、うちの価値観なんだ。」
ミケ(仕組み職人)「家計の仕組みとしても正しいです。
既往症や年齢で加入できないリスクも避けられますし。
“自由に使える医療資金” を作るのは強いですよ。」
案内人リク(小さく笑って)
「ふふ…。
リク、なんにも言ってないけど…すごく嬉しいにゃ。
あのね……
人間の言葉はよくわからないけど、
“家族に大事にされてる”って、ちゃんと伝わるんだよ。」
リクルド(旅する書庫番)「リク…。
これからもずっと一緒だからな。」
案内人リク「にゃ。
じゃあさ……
リクもちゃんと元気でいられるように
いっぱい寝て、いっぱい遊ぶにゃ。」
今日のまとめ:正解は「自分の家に合うかどうか」
ペット保険が悪いとか、積立が絶対正しいとか、そういう話ではありません。
大事なのは、「自分の家の価値観と家計の設計に合っているか」どうか。
- とにかく安心料を優先したい → ペット保険も選択肢
- 家計を仕組み化して管理したい → 積立方式が相性◎
あさねこ家は、「毎月4,000円を15年積み立てて、72万円の“守りの砦”をつくる」という答えにたどり着きました。
この記事が、あなたの家族とペットにとって、少しでも安心につながるヒントになればうれしいです。

コメント